よくある質問

Q;側弯症なのですが治りますか?

 

 側弯症はその方によって曲がっている部位も、程度も、原因も異なります。ざっくりと治りますか?と聞かれましてもお答え出来かねます。また、手術の場合は本人の努力などは必要なく、術者の技術と金属などによって効果が決まりますので、概ね一定の品質で矯正可能ですが、運動療法は行うのはご本人のため、ご本人のヤル気や努力に結果が左右されます。

先ずは、ご自分の状態を理学的検査含めて客観的に把握するアセスメントのご利用をお勧めします。電話などで治ると言い切れるほど怪しいものはありません。拝見させて頂かない限り何とも言えません。病院で検査なしでは治療しないのと同じです。検査なしで運動療法もあり得ません。

 また運動療法は自分で行う、積極的な参加型のトレーニングですので、人任せの他動的な治療としてのご期待にはお答えできませんのでご了承下さい。


Q;大人になっても側弯トレーニングの意味はありますか?

 

 骨の変形がある場合、その変形そのものは変えられません。ただし、加齢と共に骨は脆くなり結果的に湾曲が強くなることもあります。多くは、自分では気付かない生活習慣や癖に悪化させる要因があるものです。

 側弯トレーニングでは、生活指導も含まれていますので、ご自分の背骨にとって好ましくない習慣を明確化して修正して行きます。角度を真っ直ぐにという期待にはお答えできませんが、悪化を予防する役割としてトレーニングの必要性はあると考えています。

 過剰な期待はせず、日常の中で注意する事を習うような感覚でご利用いただくのがいいかと思います。


Q;手術をしたのですが、側弯トレーニングをする意味はありますか?

 

 手術をされているので背骨にこれ以上の修正を加えることは出来ません。基本的に背骨が動かないように固定していますので背骨そのものの運動はできません。ただし、背骨に負担のかかっている生活習慣などがあれば、その改善、修正によって手術の効果をできるだけ長く持たせるという意味でのトレーニングは出来ます。

 漫然と体にいいだろうと水泳やヨガをされる(術後であれば本来行ってはいけませんが今まで相談に来られた方でいらっしゃいました)よりは専門家のもとで、どんな運動をしたらいいのか助言をもらうことは意味があることがと思います。


Q;どのくらい通えばいいですか?

 

 運動ですから行う頻度が高いに越したことはありません。ただ、通いとなると交通の問題、時間の問題、金銭の問題など多くの障壁が存在します。もちろん当センターにお近くの方や定期的に通える方には可能な範囲で通って頂きたいです。しかし、当センターでは通わなくても自宅でできる運動をできるだけお伝えしています。その為遠方の方でも数回しかトレーニングに通えなかった方でも効果を実感されている方もいらっしゃいます。

 どのくらいの頻度かというのは、当センターというよりはご利用される皆様の条件になりますので、可能な範囲で決定いただけたらと思います。ただし、通う回数が多いほど、または自宅であれ運動療法の意識が強く高い頻度で行えるほど効果が期待できます。1回の運動指導で良くなるという短絡的な思い出は効果は期待できないでしょう。運動療法には根気が必要です。自分でなんとかするという気持ちがない場合は、ヤル気を必要としない手術の方がいい選択だと思います。


Q;手術をしなくてもよくなりますか?

 

 手術は必要な方には必要です。「胸郭不全症候群」というコブ角で言いますと80度以上になりますと心臓や肺への圧迫が強くなり心不全などを引き起こし危険と言われています。また痛みが強く、脊髄を圧迫して神経症状が出ているような場合にも手術は必要です。運動療法に過剰な期待を持たれない方が良いと思います。

 ただし、多くの側弯症の方は手術が必要なほど重症な方は少ないです。特に子どもの場合体は柔らかいですし、筋力もあるので症状が出ていないことも多々あります。運動療法でどこまで改善するか試して見る価値はあると思います。

 再度繰り返しますが、必要な方には手術は必要です。当センターは手術に対して特段否定的な考えは持っておりません。ただ手術は固定術であり、背骨がまっすぐになりますが、動きは犠牲にします。背骨を固定するという正常ではない状態であることは理解して手術を受けられるといいと思います。何かを得るためには何かを犠牲にせざるを得ないというところです。


Q;今までどんな方が利用されたのですか?効果はあったのですか?

 

 今まで多くの方がご利用になりましたが、効果判定については医療施設ではない為直接的に当センターで確認することはできません。ただし、報告をして頂いた方の中では以下のようなご意見を頂いています。あくまでも、ご本人のご意見です。

  • 術後痛くて数年間引き込もっていたが、トレーニングを行うことでパートタイムで仕事ができ外出できるようになった。
  • トレーニングを実施してコブ角が5度改善した。
  • 腰の痛みが全く出なくなった。
  • 習慣からくるということが分かって生活を見直したところコブ角で15度改善が見られた。

 逆に効果が出なかったという方もいるでしょう。

 運動療法ですから、効果に関してはトレーニングを実施しているご本人の努力に依存します。腰痛や脳卒中後の麻痺、ダイエットとなどに関しても同じことが言えますが、努力しない方に変化は起きません。当センターでは改善のための助言、指導を行うところであり、皆さんに代わって運動をすることはできません。繰り返しになりますが、ご自分で努力する意識のない方のご利用はお勧めしません。


Q;家族に側弯症はいないのですが遺伝性と言われました。どういうことですか?

 

 今の医学のコンセンサスとしては原因不明の多因子遺伝病という捉え方です。遺伝が背景にありながらもそれだけではなく環境などの多因子で起こるものという考え方です。医師としては原因不明なので遺伝病として遺伝子の関連があるという意味でお伝えしたものだと思います。

 遺伝子は私たちの設計図ですので、そこに何かしらの背骨が変形しやすい特徴があるということはあるでしょう。毎年のように側弯症に関連する遺伝子が見つかっています。ただ、まだその他の影響に関して明確な原因を特定できるまでは至っていません。メラトニンが関与しているらしいということは分かっています。

 

 ただし、脚長差や歩き方、偏った姿勢をとるスポーツなどの影響も多く報告されています。その点に関して個別に判断することは多忙な医師の診察で行うことは困難です。じっくりと問診をして、姿勢の評価を行わなければ見えてきません。当センターでは60分というアセスメントの時間を使って、遺伝以外の関連する因子を探して行きます。多くは以下のものです。

  • 脚長差
  • 大腿骨の前捻角
  • 斜頭
  • スポーツ歴
  • 外傷などの既往歴

 背骨は体の中心にありますので、上の影響、下の影響を受けます。遺伝以外の因子を特定することで、悪化の予防、願わくば角度の改善などを目指すこともできます。あくまで、遺伝以外のものになりますので、例えばメラトニン療法など、今後医療で適応になる可能性もありますので、民間に丸投げではなく医療との繋がりもしっかりと持たれた方がいいかと思います。多忙な中で、現在研究の結果をもとに断言できるものだけを扱うのが医療ですので、その医療の立場も察して頂けたらと思います。


Q;レントゲンがあった方がいいということですが、ないと運動できないんですか?

 

 どのように背骨が曲がっているのか。どちらに捻れているのか、椎骨そのものの変形はあるのかなどはレントゲンでしか確認することは出来ません。正確に運動を指導するには、現状の把握がとても大切になります。捻りなど逆の運動を指導して悪化する方向に導いては運動の意味がありません。できるだけ、画像の共有をお願いします。また、そもそも画像はご本人の大切な情報です。医師などに丸投げせずに、自分またはご家族の体の事をしっかりを把握することは、自己管理上もとても重要です。

 どうしても画像の共有が難しいという場合は、牽引や体幹トレーニングなど無難な体操のご指導は可能です。個別の細かい体操は提供することができない事をご承知下さい。

 画像に関して、CD-ROMやプリント、時には携帯でとった写メなど様々な形態がありますが、あるもので確認はしますが、写メやプリントでは詳細が判断しかねるものもあります。その点もご了承下さい。